乾いた音と、傾いたペンギン

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僕が引っ越したマンションは、築四十年を越えていた。 壁は恐ろしく薄い。 最悪なのは隣人だ。 SNSでは「糞ボルトハマー😤2世」と名乗る、奇妙な男。 深夜になると決まって、奇妙な音が響いた。 それは、壁をドンドン叩く音ではない。 何かを削っているような、乾いた、ザリザリ、という音。 まるで、骨が擦れるかのような音だった。 管理会社に連絡しても、「クレームは匿名でお願いします」の一点張り。 具体的な対応は、一切してくれない。
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怖さを変えて作り直す

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