カーテンの向こうにいた「彼女」

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都内のマンションに越してきて、一人暮らしを始めた。 築年数は経っているが、家賃も手頃で、駅からの距離も近かった。 ある夜、いつものように寝室で就寝の準備をしていた時のこと。 ふと、部屋の隅に違和感を覚えた。 カーテンの隙間から、何か黒いものが覗いているような気がしたのだ。 気のせいかと思い、そのままベッドに入った。 しかし、何度か寝返りを打っても、どうにも落ち着かない。 カーテンの隙間から、やはり何かがこちらを見ているような、 じっとりと肌にまとわりつくような視線を感じる。
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怖さを変えて作り直す