リズムの囚人

1
近所のゲームセンターで、 たまに奇妙な現象に遭遇するようになった。 いつも決まった時間、決まった筐体の前で、 見慣れない服装をした連中がゲームをしているのだ。 彼らの言葉はまるで聞いたことのない響きで、 肌の色も俺たちとは違った。 原住民族、とでも言うのだろうか。 彼らは、我々が普段プレイするような派手な音や光の出るゲームではなく、 単調なリズムを刻むだけの、古ぼけた音楽ゲームのようなものばかり選んでいた。
1 / 6

怖さを変えて作り直す