竿竹屋の招かれざる客

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竿竹屋の親父さんが、うちの近所に来なくなったのは、 いつ頃からだったろう。 もう、何年も前の話だ。 あの、独特な、タケヤリみたいな竿を担いで 「さお~、た~け~」って、あの節回しが聞こえなくなったのは、 妙に静かになった町に、まるで穴が開いたみたいで、 少し寂しかった。
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怖さを変えて作り直す

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