観察記録:金色のたこ焼き

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最近、近所のスーパーの裏口によく出没するようになった、謎のたこ焼き屋さんがある。 見た目はどこにでもいるような、ちょっとくたびれたおじさんなんだけど、そのたこ焼きが、まあ、なんていうか、妙な中毒性があるんだ。 初めて食べた時、口の中に広がるのは、いつものソースとマヨネーズの味のはずなのに、なぜか脳の奥底がピリピリするような、形容しがたい感覚。 それ以来、仕事帰りにどうしてもあの味を思い出してしまって、気づけばスーパーの裏手に足を運んでいる。
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怖さを変えて作り直す

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