電柱の影と、熱を持つ輪郭

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いつもと違う帰宅ルートを選んだのは、少しでもスマホのバッテリーを温存したかったからだ。 夕暮れ時、近所のスーパーで割引の惣菜を買い込み、 重いカバンを肩にかけたまま、私は普段使わない裏道へと入った。 その道は、古いアパートが何棟か並ぶ、街灯の少ない薄暗い場所だ。 カバンの中でスマホが微かに振動するのを感じ、取り出して確認する。 残り2%。 地図を開いているわけでもないのに、なぜかバッテリーの減りが異常に早い日が続いている。
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怖さを変えて作り直す

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