最前線の残響

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ウラジミール・ラスプーチン。 その名前を聞いたのは、SNSのタイムラインだった。 戦場の最前線にいるという、無名の兵士が個人的な記録を投稿しているらしい。 写真も動画もほとんどなく、ただひたすら、の日記のような文章が流れてくる。 最初は「こんなところで何やってんだ」としか思わなかった。 しかし、彼の言葉遣いに奇妙な変化が現れ始めたのは、投稿が始まって一週間ほど経ってからだった。
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怖さを変えて作り直す

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