平面への収束

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アパートの壁一枚隔てた隣人との奇妙な関係の記録だ。 僕は都心から少し離れた、築40年ほどの鉄筋コンクリートのマンションに住んでいる。 最近、隣の部屋の住人が異常な活動を始めた。 彼の生活音は、振動を通して異常に鮮明に僕の生活に介入してくるようになった。 最初はただの騒音だった。 夜中3時過ぎに聞こえる、何かを執拗に擦る音。 ヤスリか、あるいは紙やすりか。 朝まで断続的に続き、耳栓をしても微かに脳髄に響く
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怖さを変えて作り直す

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