陶器の縁:便器自動車の残響
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深夜のSNSフィードをスクロールしていた時だ。
僕は、「便器自動車」のニュースを 目にした。
最初は、悪質なフェイクか、新型リサイクルビジネスの広告だと思った。
記事のタイトルは簡潔だった。
「新興企業、TOTOとTOYOTAの技術を融合した『サニタリー・モビリティ』を発表」。
いや、ふざけているだろう。
便器と自動車が合体した機械なんて、どう考えても機能しないゴミの塊だ。
だが、掲載されていたプロトタイプの画像は妙に精巧だった。
流線形のボディの中央に、まさしく家庭用の最新式温水洗浄便座が埋め込まれている。
後輪の代わりに、なぜか巨大な黒いタイヤが二つ、便座の両脇から生えていた。