戦場の虚ろな顔

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あの日の戦場は、異様な静寂に包まれていた。 砲弾の跡がクレーターのように大地を抉り、硝煙の匂いが鼻腔を突く。 私は負傷兵として、後方支援のテントで身を起こした。 疲労と血の匂いが混じり合った空気が重くのしかかる。
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怖さを変えて作り直す