僕が転職エージェントに登録したのは、去年の夏だった。
新しいスキルを身につけたい、もっと専門性の高い仕事がしたい、
そんな漠然とした焦りからだった。
数度面談を重ねた後、エージェントから奇妙な求人が紹介された。
「地域インフラ維持管理プロジェクト、特別技術職」。
業務内容は「専門的なデータ処理とシステム安定化」。
残業なし、福利厚生は充実、給与は破格。
怪しいと感じつつも、面接で感じた担当者の無表情な熱意に押し切られ、僕はその仕事を受けることにした。
新しい職場は、都心から離れた古いオフィスビルの一室だ。