夜勤明けの私は、妙に肩が軽いのを感じていた。 いつものように最寄り駅の改札を抜け、スマホのニュースフィードを開く。 昨日からSNSで話題の、奇妙な現象についてだ...
僕は都内のとある私立博物館で、資料整理のアルバイトをしていた。 仕事は地味で、誰も見向きもしないような古文書や、地域の歴史に関する遺物を黙々とスキャンし、デジタ...
実家の母が送ってくれるクール便の段ボールを開けるのは、いつも決まった儀式だ。 まず「お弁当のだし巻き卵のうらみ」という奇妙な名前のメモが目に入る。 母は昔から...
僕が『バナナの皮の観察日記』という奇妙な趣味を始めたのは、三年前に妻を亡くしてからだ。 彼女は生前、異常なほどバナナの皮が好きだった。 ただ捨てるのではなく、...
僕がこの異変に気づいたのは、去年の大晦日のことだ。 テレビの年越し番組。 例年の通り、どこの局も視聴率競争なのか、やたらと大掛かりな『デカイ女が歌う年末の歌合戦...