奇数日の接客

1
僕がその部屋の鍵を受け取ったのは、前の住人が急遽、遠方へ引っ越すことになったからだ。 築30年、駅からは徒歩15分。 家賃は驚くほど安かったが、内装は前の人が気に入ってそのまま使っていたらしく、古風な雰囲気が残っていた。 特に奇妙だったのは、リビングの壁一面を占める、古い木製の飾り棚だ。 棚板がいくつも並び、まるで図書館の書架のように見えた。 前の住人が置いていったのは、ほとんどが古びたティーカップとソーサーのセットだった。
1 / 8

怖さを変えて作り直す

新着の物語