鏡と鈴

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昨年末、友人たちと集まり、いつものように洒落怖を語り合った。 「ここ最近、妙な夢を見るんだ」 誰かがそう切り出した。 それは、見知らぬ部屋で一人、巨大な鏡の前に立っているという夢だった。 鏡には、自分ではない誰かが映っている。 しかし、それが誰なのかは、どうしても思い出せない。 夢から覚めると、いつも部屋の隅に、見慣れない箱が置かれているというのだ。 皆、それぞれに体験談を披露し、気味悪がったり、笑い飛ばしたりしていた。
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怖さを変えて作り直す